ホラー映画好きの桐子

ラスト・デイズのホラー映画好きの桐子のレビュー・感想・評価

ラスト・デイズ(2013年製作の映画)
2.1
スペイン製作の…なんて言えばいいんだろう…
精神的病パンデミック+終末系引きこもり映画

原因不明のまま、人類に"広場恐怖症"が蔓延、建物の外に出れない人が続出する。
無理に外に連れ出すと、発作を起こして死亡。車での移動も不可能。
人気がなくなり荒廃した街、建物の中から出られなくなった人々が、僅かな食料を消費しながら引きこもり生活を始める。
主人公も他の人達と同様、勤務先のビルから外に出られなくなって数ヶ月が経とうとしていた。

物語は、恋人と離れ離れになってしまったSEの青年(主人公)が彼女を探すため、地下鉄や下水道といった「広場以外」を利用しながら同棲中のアパートを目指す。

物語の設定や流れとしては、とても面白い映画。
大騒ぎパニックムービーではなく、わりと淡々と歩を進めていく感じ。
ヤバイ人やヤバイ動物(動物園から逃げた猛獣)、建物の崩落などはあるが、そのことにあまり時間は割かない。
終末的パニックを期待してみるとおそらく肩透かし。

ただ、物語設定の面白さとは裏腹に、私はどーにもこーーにもこの主人公の青年が好感が持てず、その行動や言動に終始イライラ。
なんなんだよ、勝手すぎるだろ。自分のことばっかだろ。
そして感情的すぎるだろ。喚くな。

この青年をどのように見るかで、この映画の面白さが随分左右されてしまうように思う。
青年と行動を共にする"職場でリストラ担当をしていた中年のおっさん"がなかなかいい味を出していたので、私はなんとか最後まで見ることができたけど、この人いなかったら無理だった。

まあでも、ふつーの青年、て捉えればこんなものなのかもね…。