ゆびたろう

キッズ・リターン 再会の時のゆびたろうのレビュー・感想・評価

3.1
刑務所から出てきたマサルと、ボクシングを引退したシンジ。共にゼロの状態から始まった二人だが、マサルがシンジに「ボクシングまたやれよ」とアドバイスすることでシンジは再びボクサーの道を歩むことになる。ボクサーとして日本タイトルに挑戦するまでになるシンジ。一方マサルはヤクザとしての存在を脅かされ、破滅への道を歩んでいくことになる。網膜剥離の恐れを抱えながら、おそらく引退試合ともなるタイトルマッチに臨むシンジ。会場に訪れる、組長の敵討ちに失敗し死に瀕したマサル。この後二人はまた物語の最初、または前作の終わりもしくは最初に戻ってしまうが、日本タイトルという輝かしいものを手に入れたシンジと不器用にしか生きられないマサル。面白いのは、そんなシンジの仮初の成功はマサルが本気でシンジが成功することを信じて願ったからということだ。自分ならば栄光のステージに立つ親友を見たときに本気で応援ができるだろうか。
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