はると

父の秘密のはるとのレビュー・感想・評価

父の秘密(2012年製作の映画)
3.6
酔った勢いでした行為を男子生徒に盗撮されて、その動画がネットにアップされ、それがきっかけでいじめられてしまう話。

ネットの怖さももちろんあるけど、動画が赤の他人に渡っている描写は無く、学校の生徒達の中で広まっている話なので、ネットの怖さと言うよりも学校、学生、集団のいじめの怖さなどがとても伝わってきた。一度話、動画が広まったら消すことができずに広まっていく一方なのが怖過ぎた。

個人的に嫌なシーンは、寝てる間に尿をかけられて海に入って流す。するといじめっ子達は、「その子1人だけ濡れてたらいじめが先生にバレるかもしれない」といって、みんなで海に入ることにするというのがズル賢く、すごい嫌な感じだった。

その他にもケーキを無理矢理口に押し付けられたり、髪の毛を切られたりと胸糞悪いシーンが沢山あり、それをされて反抗するわけでもなく、仕方なく受け入れるしかないのが観ていて辛かった。

ラストの父親の復讐が少し救いだけど、それすらも暗い話だから気分は確実に落ちる映画。逆に言えば、僕みたいな胸糞映画好きは結構楽しめるんじゃないかなと思う。

助けることができずに、ただ画面の前で観ていることしかできない。映画なので当たり前なんだけど、それがきつい。一言でも優しい声をかけてあげたくなる映画だった。

大切な娘がそんな酷いことをことされてると知ったら殺害してしまうのも分かる。いじめだって犯罪なんだから、もっと重い罪として扱われるようになればいいのにな。
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