CANACO

青天の霹靂のCANACOのレビュー・感想・評価

青天の霹靂(2013年製作の映画)
3.4
劇団ひとり氏が好きで、原作は発売直後に読んだけど、映画は初鑑賞。

病んでいる人が「親の影響だ」と言うことはよくある。本当に毒親かもしれないけど、そうじゃない(認知の歪み)かもしれないと思わせてくれる映画。テーマは深い。優しい映画が観たい人にはおすすめ。

監督の浅草キッド愛が本作にも溢れていて、風間杜夫氏のキャスティングとか痺れる。杜夫に演(や)ってもらっただけで3.2超。あと、監督が芸人として笑わせようとするシーンがあり、それが十八番の中国人だったり「笑ってはいけない」のビンタだったりして、ファンとしては普通に笑っちゃう。柴崎コウさんにこれだけビンタされるの、おもろいなー。

私は悪役寄りの大泉洋のほうが観ていて楽しいけど、本作の大泉洋氏は安定の大泉洋で、「根は善人」感がよく伝わる。

昔の劇団ひとり氏の一人コントだと、死や破滅に向かう傾向があったけど、本作はハートフルファンタジー。初めに書いたとてもリアルな親子の問題と、突拍子もないSF展開がうまく馴染んでいて、初監督でこのレベルはすごいといえる。
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