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ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!の346のレビュー・感想・評価

3.7
序盤は最高によかったよ。

そこからの、フロムダスクティルドーン形式もいいよ。ダサいけど、それはそれで味があるし、酩酊感もある。

だけど、これは、終わり方が失敗してる気がするなぁ。
いや、これぐらいの全力で肩透かししちゃうのもわかるけど、こういうやり方が上手なのはコーエン兄弟だけで(最近はだめだけど…)最後はあそこまでSFに逃げてほしくなかった。
だって、サイモンペグの演じた、ゲイリー・キングがすごい好きだったから。愛しかったから。だから、もっと、彼が現実のまま救われて欲しかったというか。

うん、裸の王様も突き抜ければ王様だという感じがしたかったんだよね。わかるよ。イギリスのお馬鹿なシリカルさで締めたいのもわかるけど。最後は日常で終われなかったかな。

もしくは、あそこまでのSFでいくなら、みんなのためにギャリー・キングが死んだみたいになって、後日談として…クローンのメンバーを引き連れて戦っているとこがあればいいのに。
それなら、あの登場の仕方も燃えるのになぁ。
絶望しかないはずなのに、なぜか、救われてしまう岡崎京子のヘルタースケルター形式で。
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