その瞬間を大切に味わう。
カメラマンからするとカメラに邪魔されたくないって感覚が非常に分かる。カメラに邪魔されないでと思う瞬間も全人口スマホ時代だからこそ感じる。そんなものを雁首揃えて構えてないので、目の前の瞬間を楽しんで欲しいと。
見れば見るほど大好きになる作品。
地味なウォルターの大冒険というとそれまでだが、会社再編の際に、窓際族のように扱われていたウォルターの勤勉ぶりが実を結び、、という物語が、仕事人として生きてきた彼自身を称えているようで好き。行動を起こし始めた彼の身なりや表情もスタートの時から見違えるようになり、環境がその人にとって大事であることも知れる。
NYという大都会からグリーンランド、アイスランドへ。嘘のような経歴を引っ提げて、これまた嘘のようなカメラマンを追いかける。ロマンしかない。作中一番刺激的な男、ショーン。その冒険譚とは裏腹に物静かで、思慮深い。ウォルターとショーンの会話は耳が引っ張られるほどに、魅力的。会話の一つひとつが安直ではなく、探り合っている様に惹き込まれる。
アフガニスタンのこれまた山高くにいるユキヒョウ。撮る瞬間をどれだけ見送り、その瞬間を味わえるか。その瞬間をどれだけ重ねられるかに、心血を注ぐだなんて魅力的すぎる。
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To see the world❗
世界を見よう。
危険でも立ち向かおう。
壁の裏側を覗こう。
もっとお互いを知ろう。
そして感じよう。
それが人生の目的だから。
一瞬を切り取るのが写真だとして、
一瞬も切り取れないものもあるとしたら、そこに真髄があるのかもしれない。
今その一瞬を楽しむ、味わう。
誰もが何かに呼ばれている。
まだ見たことのないものを求めて。
