リッキー

ミッドナイト・ガイズのリッキーのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)
3.5
1014本目。190524
「最高の終活」
28年間の刑期を終えて、出所したヴァル(アル·パチーノ)の迎えにきたのは、元仕事仲間であるドク(クリストファー·ウォーケン)でした。2人は久しぶりの再会を喜びましたが、実はドクは心から喜んではいませんでした。彼はある仕事を託されています。その仕事とは…。

出所後、ヴァルは長い刑期の憂さを晴らすかのように、食べたいものを食べ、女を抱き、好きなことを楽しみます。まるで自らの命のタイムリミットを知っていて、時間と勝負しているようです。ドクが来た本当の理由など、すべてを理解しているヴァルが大袈裟に楽しむ様子を見つめるドクの心情は複雑です。

2人は途中でもう1人の仲間(アラン·アーキン)を老人介護施設より連れだします。彼は病を発症しているようで、酸素マスクをつけていました。彼も自分の最期を悟っていたため、大好きなスポーツカーに乗って、カーチェイスを楽しみます。
ドクの唯一の心残りは孫娘の存在です。彼は自分が祖父であることをひた隠ししていましたが、果たして彼女に名乗り出ることはできるのでしょうか。

主役のヴァルとドクには老人特有のヨレヨレ感があり、全編を通じて時間の流れがゆっくりしています。ます。こういう感じが私は嫌いではありませんが、老人マフィアの終活を観ているようで退屈に思われる人も多いかと思います。
終盤、スーツを新調して最期の闘いに挑んだ2人は、若き日のころを思い出させるような
マフィアに生まれ変わります。
彼らは、彼らにとっての「最高の人生」を終えられたのでしょうか。
リッキー

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