のんchan

ラストエンペラーののんchanのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
4.6
ヴィットリオ・ストラーロの映像美🌟と坂本龍一らの手掛けた荘厳なる音楽🎵
この作品をイメージした時に浮かぶもの、有名ですから❗️
しかし、ほぼ初鑑賞です💦
過去にTVで視聴したけど、その時は興味が湧かず、ながら見をした記憶なので。今回しっかりと観て感動しました🥺


清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀の人生を描いている。
日本も大きく関与していた中国の歴史的転換期に位置する時代が舞台。3歳で特殊な環境に監禁され、皇帝という唯一無二の存在として育てられた末にその地位が剥奪される。そして彼にとっては世界の全てであった紫禁城を追放され、国の形も一変し、晩年は一般市民として静かな生活を送ることになる...


内容を今更私が書くこともない。
しかし、イタリア人のベルトルッチ監督がなぜアジアの中国を舞台に描いたのだろう?という疑問がずっと過ぎっていたので、そこを調べてみた。

当時はハリウッド映画の衰退期だった。イタリア人監督だからイタリアの作品ばかりなんてあり得ないのだ(自分の見解の狭さに呆れる)この映画は英語で制作されているわけです。
撮影現場では英語、イタリア語、中国語が飛び交っていたそうですね。もはや言語にこだわることに何の意味もないのです。

過去にも歴史大作を手掛けた監督は何人もいたけれど、中途半端となり監督のキャリア中断となったりしていたので、ベルトルッチは用意周到だった。
まず欧米の映画として紫禁城に初めてカメラが入り、中国本土で大ロケーションを敢行した。そして、室内シーンはイタリアの撮影所チネチッタに作ったセットで撮っている。
中国から物理的に離れた場所で撮っていながら、映画の中にはちゃんと中国の動乱期が息づいていた。
結局、映画には人種や言語の違いなど些細な問題に過ぎないのか?と要らない違和感は払拭出来た。

ただ、実話に基づいてはいるものの、細かな点は実際とは色々違っていて、あくまでも映画として鑑賞する者にその世界観を魅せ付けたことにおいて多くの賞を受賞している🏆

坂本龍一は日本の陸軍軍人、甘粕正彦役を演じている。さほど演技が上手いとは言えないものの、現れると空気感が変わる程の存在感が大きかった👏
音楽プロデューサーを担ったわけだが、それは撮影終了後、半年も過ぎてから依頼されたとは知らなかった😲


今回、遅ればせながらも歴史大作を観て、改めて歴史を振り返るキッカケとなり、俄かにお勉強出来たのも楽しかった☺️
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