こさたけ

自分の事ばかりで情けなくなるよのこさたけのレビュー・感想・評価

3.7

学生時代にクリープハイプを刷り込んできた背景を持つ身としては

あの歌詞、あのシーン、ああPVで観たよが
どんどん紐解かれる思い出大発掘フィルム。

逆にクリープハイプ?
あぁ。あの
「 曲も演奏もすごく良いのになんかあの声が受け付けないもっと普通の声で歌えばいいのにもっと普通の恋を歌えばいいのにでもどうしてもあんな声しか出せないからあんな声で歌ってるんなら可哀想だからもう少し我慢して聞いてあげようかな 」
って程度の認識の人なら楽しめないかも。

(このフレーズ出てくる程度の人なら楽しめる)



4作オムニバス作品。
それでいてしっかり4作目で登場人物が程よく絡みだす。

当バンドもジム・ジャームッシュ意識した楽曲出してるように
この感じの構成はリスペクトを感じる。


(個人的には)
2作目ラスト
アンコールに駆け付けたあたりから本作のギアが入り
潔いスピード感で駆け抜ける3作目。
4作目では見事に「傷つける」の世界観が表現されました。
途中で「憂、燦々」挿入されるのかどうなのか
ワクワクしながら見守ってたけど
あれほどのインパクト名曲は
途中でフィナーレ感挿してしまう事考えると
この構成に天晴れといった感じでしょうか
ありがとう松居大悟監督。



結局のところ見応えに大きく貢献してくれたのは
大東駿介演じるオタク青年・ツダでしょう。

「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」にて
短尺の内に強烈なキャラクターを残してくれた彼。

「傷つける」パートにて
クセさえ残るが人間味もあり真っ当な
同僚像を残してくれたかと思いきや
ラスト最悪のカタチで最高のキャラクター
露呈しましたね。
いやはや最高でした。


正直前編はイマイチ感拭えませんが
全編通しては鑑賞について

後悔なんてしてねえよ。
こさたけ

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