メンツは悪くないが演出の単調さが足かせに
序盤で犯人が判明し、いかに逮捕・起訴まで持って行くかが焦点となる。
それも勿論一つの見せ方なのは承知しているが、その手の展開は往々にしてワクワクハラハラというよりはもやもやイライラしがち。
本作はそれに加えて重要な証人となる娼婦の警察保護状態からの逃避という愚行も描いているので、娼婦に対するイラつきもまし加わることになる。
※とはいえその娼婦の証言も含めての実話ベースなので仕方ないことなんだけれど・・・
さらに音楽もダークサスペンス調一辺倒ではさすがに耳が嫌になってくるというもの。
結果的に犯人の連続残虐殺人鬼っぷりの印象が薄まってしまい、起訴を免れるための狡猾さも憎々しさの感情を掻き立てられるほどでもなく、詰まる所劇的な盛り上がりを欠いたテレビ再現ドラマ風のレベルにとどまってしまったという印象。
知的好奇心を満たせたのはそんな連続殺人事件があったのを知りえたことと、アラスカ州アンカレッジでも風俗・売春稼業は中々過酷な状況ということを認識できたこと。
まぁ実際行ってみないと現在どうなっているかまでは分からないけれど。
シリアスな姿勢に敬意を払い2.0の二つ星
002011