ぴよまろ

アメリカン・ハッスルのぴよまろのレビュー・感想・評価

アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)
3.2
1970年代アメリカで起きた収賄事件をもとにした作品。弱みを握られた詐欺師が、FBIのおとり捜査に協力し、政治家・マフィアとの騙し合いの物語。

実際の事件が元になっており、それの騙し騙されと、登場人物たちの愛憎劇をコメディに描いた作品。序盤から中盤にかけては、主人公の詐欺師アーヴィンとシドニーの大人の恋愛が中心で、騙し騙され的な要素は薄いですが、中盤以降の土壇場で活躍する主人公が、まさに天才詐欺師をしていてよかったです。あの面倒臭いロザリンの言っていたことは、結果的にはあたっていました笑。

何より特筆すべきは、アーヴィン役のクリスチャンベールの役作りが凄まじいこと。ハゲを隠す違和感のある髪型と、お腹の出た体型ながら、どこか色気がある雰囲気を纏わせています。このキャラクターならみんな騙されそう、という説得力があります。

正直、騙し騙されの爽快感を得るタイプの作品ではありませんが、詐欺師、FBI、政治家、マフィアが、それぞれの思惑で利益を得ようとする、群像劇的要素のある作品でした。
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