えむえすぷらす

アメリカン・ハッスルのえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)
5.0
原作(というか参考にされた程度か)を読むと、実際に来た事件をどのように改変したか分かって面白い。
そして、その視点がないと冒頭が何故説明的なのか分かりにくいところはある。(登場人物たちの立ち位置の明確化と史実との違いの明確化)

本作が大変不安感を与えるのは話の行方が見えず、しかも中盤のある人の登場がそれを加速するからではないか。
でも、それが本作の魅力ではないでしょうか。登場人物大半がどうしようもない何かを抱えていて、五里霧中の中、話が進む故にローレンスの"Live or Let Die"で盛り上がり最後もピシッと決まる。

アメリカ理解云々の話をみかけますが、司法システムについてはFBIと検事ぐらいしか出て来ない訳で、複雑怪奇なアメリカの警察・刑事司法制度の理解を求めるような作品にはなっていません。その点でも安心してみられるところだと思います。