映画武士道

マラヴィータの映画武士道のレビュー・感想・評価

マラヴィータ(2013年製作の映画)
3.7
最近めちゃくちゃ忙しくて(大きな写真賞であるAPA写真賞に応募&歌会始に応募)その後燃え尽き症候群が来て、映画自体は見ていたんですが久しぶりにレビュー。
結論から言うとまあまあ面白いかな?という作品。ですが、お金を払って見たらどうですか?とは言えないレベルかな。

ストーリーとしては序盤から中盤は元マフィアのデニーロ一家がいかに元マフィアとばれずに生活していけるか?というストーリー。
仲間をFBIに密告して引退し証人保護プログラムを受けているロバートデニーロがフランスの行く先々で問題を起こして転々としているところから始まります。
もちろん街の人たちには元マフィアだということは内緒。秘密にしています。ばれたら即、引越しみたいな感じ。
今度こそはうまく元マフィアということを隠してやっていくぞ!という意気込んでる家族ですがまあ、問題ばかり。
デニーロは気に入らないことがあるとすぐに暴力を街の人間に振るう。脅迫行為を行ったり拉致もしちゃう。(それは悪意からではなく正義感からやったりする)
奥さんは奥さんでやばい人。行く先々の街のスーパーを爆破してる。(フランスと合わない浮いた感じなのでスーパーで馬鹿にされたりするから)
息子は息子でやばい奴で学校で密売組織を作ってる。
娘はすごい美人だけど怒るとめちゃくちゃやばい、いじめてくる女子やナンパしてきた男の子をバットやテニスラケットなど近くにある鈍器で相手が動かなくなるまで殴り続けます。(相手何人か死んでそう)
この女の子の演技がすごくいいです。すごい美人なのに怒った演技が本当に怖い。
こんな面々が何も起こさずに過ごせるわけもなく・・・
息子は学校で密売組織を作っていたことが発覚し退学させられそうになったり、娘は恋をした若いイケメン先生を食っちゃった挙句に捨てられ自暴自棄になって暴走。
デニーロに至っては水道から出てくる水が茶色いのが気に食わないので、配管工事を業者を呼んだものの、そいつの態度が気に入らないので暴力を振るう。配管を直しても水が茶色いのは市のせいだ!と市長のところに殴りこむ。さらにわかったのが地元の悪徳企業が水源を汚染しているせいだ!と企業に殴りこむ&担当者を拉致し暴行&企業の施設を爆破。完全にテロ行為を行っています。
さらには自称作家として街の人たちと関わっていたらなぜか人気者に。
バーベキューパーティーやったら町中の人が集まってくるようになっちゃったり。地元の映画サークルでコメンテーターとして出演依頼を受けてマフィア映画「グッドフェローズ」のコメントを求められ元マフィアということを隠す気がないのかマフィア業界の裏事情を語りまくって人気を集める。デニーロが証人保護されて隠れてる身分のはずなのに「俺は人気者になりたいんだ!」と熱弁するシーンは笑いました。

そんな目立つことをしていたら、ついにデニーロを狙うマフィアに見つかってしまう!(そりゃそうだ)
そして母国アメリカから送られてくる最強の刺客集団がデニーロ一家を襲う!というところでクライマックスです。

最初はロバート・デ・ニーロが主演で量産されている元マフィアの引退後の家族映画。これもまあそんなそんな感じなのかな?
という感じで見ていたんですが序盤から中盤は思っていたよりは面白かったです。
ですが、なんだろう・・・物足りないんですよね。
監督:リュック・ベッソンなんですけど終盤に悪い面もちょっと目立ちました。
スタイリッシュ感、お軽い感じのノリ、さくさく人が死ぬ。
といういつもの演出なんですけど。簡単に人が死に過ぎて命の大切さ。死ぬことの怖さ。みたいなのが全然伝わってこない!
そして特に戦闘訓練受けていないデニーロの家族(奥さんはともかく子供はマフィアに育てようとしていたわけでない)がFBIの捜査官や地元の街の警官隊を殲滅するほど強いデニーロ討伐隊の面々(追っ手のマフィア)を軽々倒していく。
なにこのホーム・アローン感(笑)
あとちょっと好きなキャラで登場頻度が高い重要人物感のあったFBIの部下二人コンビ・隣家に住む味のあるじいさんが見せ場もなくあっさり殺されたのには怒りを感じました。
人の命をなんだと思ってるんだい!殺すならもうちょっとちゃんと殺して!
という感じがしました。残念ですね~
岡田斗司夫さん風に評価するならばレベルの低い感動を与えてくる作品です。
深さがないんですよ。深さが。ただスタイリッシュでさくさく感があるだけ。面白いと言えば面白いんですけどね。感動はしないというか。
元ネタになっていると思われるグッドフェローズは残念なら見ていません。機会があったら見てみたいです。
序盤から中盤はそれでも面白さはありました。
あと娘役の子の熱演がほんと光っていました。
娘さんで星1追加でこの点数にしました。
終盤の追っ手のマフィアとの戦闘シーンがなければもっと点数は高かった気がします。
むしろ追っ手の戦闘シーンなしでやらかして地元警察に逮捕エンドか逮捕されそうになって逃走エンド、もしくは正体バレ逃走エンドの方が面白かった気がします。
序盤から中盤まではかなり良かっただけに終盤が残念。もったいない~
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