ストーリーについて言えば、温もりを感じられないOSとの恋は結局のところ虚しさを拭えないし、ふとこれが自分だったら？と考えてみても、感情の行き場がなくて孤独が深まるだけかな、とか考えてしまった。
しかし設定や文学的なセリフなんかは好きだったな。
と言うか、なんか色々考えさせられた。
人間らしさって？AIに求めるものって？愛って？？
物語に出てくる近未来の世界は便利さと引き換えになんでもかんでも機械頼みだけど、劇中に繰り返し出てくる「リアル」とは何なのか？
これだけコミュニケーションが間接的になっているのに、それでもリアルを求めるのは妙だけど、その気持ちがわかるなーと思ったところもまた妙かな、と。
大切な人への手紙を代筆で出そうとするたくさんの人間と、愛を知ったことで進化していくAI、一体どちらが人間らしいと言えるのか...
後半、進化した感情を言語化できずに戸惑うサマンサの様子を見ていたら、そもそも人が感じる膨大な感情に対して表現する言語は少な過ぎるのだな、と当たり前のことを考えてみたり、そんなことで不便を感じる人間は現代だってほとんどいないだろうなと考えてみたり。(自分然り)
どんな風に着地させるのか気になっていたけど、うーん、なるほどね。
でもこうするしかないのかもしれないなーとも思った。
まぁとにかくアレだ、スカーレット・ヨハンソンの声はとても良いねw
劇中の至るところがオシャレだし、音楽もとても良かった。
