青二歳

her/世界でひとつの彼女の青二歳のレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
3.9
えらい重厚なSFなのに、SF映画のスタイルを拒否した映画。
Siriが浸透した世界でさらに進化した人工知能型OSが登場。よう喋る。その人工知能に恋をするお話。
人工知能との仮想的な恋愛って日本だともう漫画やらライトノベルとか様々なメディアで既出で馴染みがあるもので。単にロボットを含めれば何十年前からあるか分からない。どうせ陳腐だろうと思ってみたら期待値よりも遥かにちゃんとSFしてました。容赦ない。クライマックスが秀逸です。
ロマンス映画の書式で話が進むから、ロマンスと見るとこのラストは拍子抜けしてしまうけれど、それはひっかけの書式で、今作はSF映画の書式を拒否したSF映画なので中々素晴らしい終わり方だと思う。

人工知能型OS…現実的な今の段階だと単に面倒くさそう。Siriのような機能ではなくOSというとアプリケーションのアップデートの度にムラが出そう…「今回のIEのアップデートまじクソだわー」「えーChromeもひどいわー」などと悪態をつく人工知能OSたち。
…それはそれで楽しいか。

さて主人公がやる近未来の架空の立体ゲーム。このアニメーションはデヴィッド・オライリー(https://filmarks.com/people/204670)というアニメーターが作ったもの。妙な毒舌キャラが出てくる例の立体ゲーム。この毒舌キャラ好きなのでもっと見たかった…
青二歳

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