MASARUの痛風は経過観察

もらとりあむタマ子のMASARUの痛風は経過観察のレビュー・感想・評価

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)
4.5
むちゃんこよかった!

もちローファイ系なんだけど、映画としての取れ高はハンパなく、もう、ヘケケだった。
(ギャグもバシバシ決まってて笑っちゃたなーw)

女子のモヤモヤをばっちり捉えてるのも素晴らしいけど、俺は実家描写がしみた。

なんとなく片付いてるけど長年こびりついた部屋の四隅の汚れとか、
冬にストーブの灯油を外に取りに行くとか、
元旦の感じとか、
散髪問題とか、
写真屋のウインドウに飾られる写真とか、
地元の知り合いに実家のお店の名前で呼ばれるとか、
実家のめんどくさい描写が最高だった。

実家って帰るのいいけど、めんどくせえよなーってやつですよ。
でも、まあ、帰ってよかったみたいな。

俺みたいな実家がない人や、忙しくて盆も正月も帰れない人はこの映画観たら満たされると思った。

こんな、どうしようもなく普通なこと、誰でも経験したことがあることに、そっとスポットライトをあててくれてありがとう。
人生讃歌としても刺さった。

あっちゃんは言わずもがな素晴らしく、インプットとして経験しようもない事柄を、よくもまあここまで表現できるもんだなーっと心底感心した。
天才かも、この人。

自分のDVDの棚にマストで置いておきたい作品だった。