ブタブタ

バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所のブタブタのレビュー・感想・評価

3.5
『ファブリック』に続き過去作を。
もれなくイタリアに行きたくなくなりイタリア人がきらいになる映画(笑)
『呪われた乗馬学校』なる映画の製作に招かれた音響技師が不条理かつ酷い目に合う。
主演は『ミスト』『裏切りのサーカス』他多数の、この人が出てくると必ず酷い事が起きて酷い目に合う、皆大好き「小さいおじさん」トビー・ジョーンズ。
まず『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』ってラノベみたいに長ったらしく且つアナクロニズムと胡散臭さに溢れた邦題が最高。
これだけで内容説明が済んでる。
ダメ邦題ダメ副邦題に溢れる昨今では珍しくセンスある邦題。
カフカの『城』で測量技師「K」が雇われて招かれたものの「城」には行けず不条理な目に合い続けるのと同じく音響技師(トビー・ジョーンズ)が謎の映画『呪われた乗馬学校』の全く意味不明な音響効果製作に延々と振り回される様を描く。
『呪われた乗馬学校』は神父の拷問によって死んだ中世?の魔女がうっかり唱えた呪文によって現代に蘇るって『死霊のはらわた』の魔女版か?
蘇った魔女達はきっとゾンビみたいな姿だと思うしこの映画何か面白そう。
ひたすら女の悲鳴・絶叫と其れに合わせる「拷問」「死ぬ」等の指示に従って効果音作りの為に野菜や果物を刺したり切り刻んだりぐっちゃぐちゃにしたりする狂ったみたいな行為とその録音と言う単純作業に延々と従事させられる主人公。
パワハラプロデューサーに芸術家気取りのアホ監督。
騒ぐ関係ない連中に乱入する犬。
受付の女(美人)は舐め切ってるしトビー・ジョーンズでなければ耐えられない苦行がこれでもかと続く。
いつの間にか現実と夢?現実と映画の境がボヤけていきラストも謎。
ストリックランド監督の『バーガンディー公爵』が何とかして見たいところ。
ブタブタ

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