何もかも計算づくめで制作された…そう考えると、この映画はある意味『勝ち』の作品なのかもしれない。
イギリス人女性を殺害し、捜査員の追跡をかわして2007年3月から2年7か月に及ぶ逃亡生活を送った殺人犯・市橋達也の手記を基に映画化した衝撃の実録ドラマ。
市橋が3年近くも捕まらずに逃げることができた理由や、市橋自身が明かした逃亡生活の中身を、ディーン・フジオカが狂気的に、そして赤裸々に演じている。
とてもインパクトがある逃亡生活だった。
最初の方の緊迫感、疾走感溢れる警察を振り切るシーンから引き込まれる。
人間はやはり真実を追い求めるものなんだと改めて感じさせられた。
街を歩くとき、色々な人とすれ違う。
その中に、市橋みたいな逃亡者がいないとも限らない。
同時に、人が犯罪を犯すのも、ふとしたきっかけが原因で、犯罪を犯さない人と犯す人とは実は紙一重なのかと思わされれた。
ディーン・フジオカ主演という事で、少々美化され気味感は否めなかったが、色々と
考えさせられる作品だった。