韓国リメイク版「死体が消えた夜」を、このスペインオリジナル版より先に見てしまっていて、ストーリー展開やキャラ設定も、ほぼ同じだったので、素晴らしいアイディアの作品だとは思うけど、韓国リメイク版のほうが、夜明けを迎えるまでに決着をつけさせるという、より緊迫した展開にさせていたり、主人公の大学教授と年齢差がある大企業の妻という関係性を、主役に若い俳優をキャスティングする事で、より明確化させていたり、刑事役を演じる役者の上手さ、そして何と言ってもスタイリッシュな撮影手法で、このオリジナル版より勝っていたと思う。
一方、このスペインオリジナル版では、夫婦の関係を描く描写がより多く、特に、傲慢さの中に、年老いてゆく寂しさや、可愛げのある悪戯っぽさの要素もある妻役を見事に演じ分けた女優は、とても魅力的。
ドンデン返し系の良質サスペンスが好きな方には、オリジナル版も韓国リメイク版もお勧めです。
