てつこてつ

パパロッティのてつこてつのレビュー・感想・評価

パパロッティ(2012年製作の映画)
3.3
なるほど、タイトルが「パヴァロッティ」ではなく「パパロッティ」なのは、ちゃんと意味があるんやね。

これは実話をベースにしてるというけれど、韓国実話物あるあるとしては、「カエル少年失踪殺人事件」みたく、脚色甚だしいものがあるから、どうしても構えて見てしまう。もちろん、中には、「イテウォン殺人事件」のように、裁判結果を基に忠実に描いた映画化した事により、事件の真相を追求する声が多く上がり、再審され、真犯人が捕まるに至った・・という良作もある。

クライマックスのコンテストに向かう最中のアクシデントとか、演出過剰じゃないか?・・とは思う部分もあるけれど、ヤクザグループに入る事でしか生きる術をもてない天性の歌唱力を持つ青年が、挫折した過去を持つ音楽教師の助けによって、共に大きな夢を掴もうとしていく姿は、素直に良かった。

この作品のハン・ソッキュはあまり好きではないけれど、イ・ジェフンは凄く役にハマってた。もちろん、歌唱シーンは口パクだろうけど、プッチーニのアリア「誰も寝てはならぬ」の一番高いハイトーンの音を出す瞬間に一筋の涙を流すシーンには鳥肌が立った。
てつこてつ

てつこてつ