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宇宙戦艦ヤマト2199 第六章 「到達!大マゼラン」のbluetokyoのレビュー・感想・評価

3.3
いよいよドメル司令官との決戦。むかし見たときは、ドメル艦隊があっさり全滅してしまって、あれ、と思ってしまったが、この映画では整合性がとられている。逆に、整合性がとられているがゆえに、ガミラスのお寒い事情がわかってしまい、決戦とは名ばかりのしょぼい戦いだったとも言えるのだ。つまり、ドメル司令官がいなかったら、ヤマトをくい止める余力はガミラスには残っていないということになるのだ。実際は、戦線をあまりに広げ過ぎて、戦力はスカスカ状態、おまけに、亜空間ゲートをヤマトに潰されているので、戦力をガミラスの本拠地に戻せない。

前回、ドメル司令官が、もう少しでヤマトにとどめを刺すところで、反乱容疑で召還されるというシーンがあったが、このシーンは、なくてもよかったかな。

もはや、老人と子どもしか兵におらず、それでもドメル艦隊を組織するわけだ。空母艦、3機だけである。これも、結局、戦闘艦がないからそうなったのだろう。

その前に、ガミラス特殊部隊がヤマトに潜入。ユリーシャを拉致した、と思ったら、森雪だった。あれ、ユリーシャが森雪で、森雪がユリーシャなのか、と思ってしまうが、とりあえず、森雪は、ガミラスへ連行されてしまう。

ドメル司令官の作戦としては、まず、戦闘機による第一波攻撃、ヤマト艦載機が迎え撃っているすきに、別の方角から第二波の戦闘機の攻撃。第一波は囮なわけである。
防戦一方となったヤマトへ、巨大ドリル付きの削岩機を波動砲の発射口にぶち込む。これで波動砲を封じる。さらに、第三派の爆撃機でとどめを刺す。

ただ、ヤマトには艦載機が残っていたので、第二波の攻撃は失敗。新見技術長とアナライザーが巨大削岩機に潜入して逆回転させ、波動砲の発射口から取り除いた。このとき、新見技術長が、兵器じゃないから簡単に潜入できるのね、と言ったが、むかしは、こういうセリフはなかった。たしかに、そうだよな。
第三派の爆撃機は、ヤマトの艦載機にやられる。爆撃機なので戦闘機同士の戦闘には不利なのだ。

で、このとき、ドメル司令官は痛恨のミス。虎の子の空母3機をヤマトに向かわせるのだ。空母3機は、巨大削岩機の爆発に巻き込まれて、あっという間に全滅。
しかも、ドメル司令官の搭乗する旗艦は、乱流に巻き込まれ、そこをヤマトに砲撃されまくって大破。
ドメル司令官は、小型艦で旗艦を離脱。ヤマトの船底に接着する。そうしておいて自爆するのだ。むかしだと、ヤマトの船底部分が吹き飛んでしまうわけだが、この作品では、寸前でバリアを貼り無事だったということになっている。
船底が吹っ飛んでしまうと、かなりの犠牲者が出るので、それは避けたのだろう。

ということで最終決戦のわりに、実情はかなりしょぼい戦いだったわけだ。こうなったのは、とりもなおさず、ガミラスの弱体化によるわけである。ヤマトに敗れなくても、反乱だったり、敵対勢力だったり、のためにガミラスは滅ぼされていたかもしれない。
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