KingKazukiManji

何食わぬ顔のKingKazukiManjiのレビュー・感想・評価

何食わぬ顔(2003年製作の映画)
5.0
濱口竜介が公開当時25歳という若さで撮った自主制作映画なのだが、もうすでに彼のエッセンスが存分に詰め込まれていて、かなり面白かった。あとひたすらに若かった。8ミリフィルムで撮られていたので、映像はかなり粗く、シーンによっては俳優の顔の判別もできないので、最初はかなり見辛かった。しかしながら段々とその低解像度さに慣れてくると、逆にアジがあるように思えてきて、大まかな動きしか見えないことを演出に変えていたのがよかった。冒頭のサッカーするシーンは、それが顕著に現れていて、白と黒のコントラストが好きだった。未だに一貫して行っているいるのだが、バスとか電車とかから見える景色を背景に演技をロングショットで撮るのが凄く彼らしくて、粗さとかは関係なくて、映像で作家性を、濱口竜介を感じられた。
KingKazukiManji

KingKazukiManji