浜辺竜介監督特集@キネマ旬報シアター。
濱口竜介、25歳の作品。
突然亡くなってしまった友人が準備していた映画を大学生たちが集まって作る事になる、という物語。
前半がその行程を、後半がその映画本編、という構成。
8ミリと思われる荒れた画面で人物の表情すら見難い時があるが、それが思う以上に効果がある。
タイトルからして秀逸。
真意を掴みかねる人間同士の、すれ違いとほんの束の間の交歓。
いかにも学生映画としての粗さはありつつ、この頃から既に濱口竜介の関心は映画に向かっている。
逆光の入る窓枠で向き合う男女のシルエット、ひたすら辞書で引かれた言葉が綴られるシーンの長回し。良い。