みかん

インターステラーのみかんのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
3.0
昨日見た2001年宇宙の旅も、オデッセイも、ゼロ・グラビティも、アド・アストラも、宇宙の壮大な映像は素晴らしかったけど、どの作品にも共通する静かすぎる宇宙の描写を見ると、なんだか不安になるし、私はあまり好きになれない。
空の広さや青さの美しさは好きだけど、暗闇に輝き広がる星空は、綺麗だとは思うけどやっぱりあまり好きになれない。
重ねて、先にあげた作品ってどれもトラブルや事故が起きたりで宇宙空間に孤立したりする展開が、私には不安を煽る要素でしかない。
正直なところ、映像美以外のところでは楽しめなかったです。
私には合わなかったな。
スペースオペラ的な作品は好きなので、やっぱり静かすぎるのと宇宙の未知なる神秘さが強調される作品が苦手なんかも。

本作にマット・デイモンがでてて、オデッセイのときのお芋の芽が出たあの喜び、生命の尊さみたいな希望を持てるシーンがすごく好きだったなって改めて思いましたね。
本作も追い詰められた精神性がやばい人間を見事に演じていて、クーパーを追い込むところが一番好きなシーンだったな。

自分の人生に客観的な判断なんかできるわけない。
いや、できる人もいるのかもしれないけど、家族よりもはるかに先の人類の未来に自分の人生を託すことは、今の私にはできない判断だなと思った。
ラストは、クーパー・ステーションっていうスペースコロニーに移住もできていて、人類は救われた希望がある結末はとても良かったです。

空間と時間を自由に操ることができる五次元の存在。
時間も空間も超越した未来人たちが、人類を守るためにクーパーにマーフィーと繋がらせてコロニー建設のためのデータを伝えさせたってことなんかな。
クーパーとマーフィーは未来人に選ばれた。
時間も空間も自由に操れる未来人が、こんなに周りクドイことしないといけなかったんかな?とか思ったり。
未来人は特定の時間や場所に特定のメッセージは送れないとは言ってたから、愛という次元に作用しないもので繋がる必要があったってことなんかな。うーん。
よくわからなかったです。
ノーラン監督の次元に私なんかはまだまだ追い付けないです。
彼の他の作品でも書いたけど、やっぱり演出やディテールへのこだわりを優先させて、演出上のリアリティや矛盾点とかは潔く捨ててるなって感じがする。
クーパーが宇宙行くまでの流れとか、何年も現場離れた人間にそんな簡単に託す?って思ったし。でも、そこは描かなくていいし、必要ないと思う。
見せたいところを明確にしていて、私はその潔さが良いなって思いますね。

ただ、本作はその見せたい要素が私には合わなかった。
私はインセプションのほうがかなり好きだったし、面白かったです。
ダークナイトもダンケルクも好きだったし。
テネットも近々見たいと思います!
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