あお

インターステラーのあおのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
3.9
SFにしては地に足が着いた、壮大ながらも実はコンパクトで美しい円環構造。宇宙を介する時空旅行的な話は少なくない中、限られた人間関係と身近な感情に終始する点がおそらく特徴的で、美しくまとまっている所以でもあるかと思う(インセプションとは対照的な感想)。これだけのディストピアで種の生き残りがかかった世界線でも、命に限りある個体である以上、感情は個に閉ざすのだと思い知らされたし、良くも悪くもそれは腑に落ちる。

ぐるっとまわるように伏線が回収されるだけでなく、時間を複合的に絡ませるあたり、さすがですね。螺旋のような。
ただ、あれだけ帰還にこだわっていたクーパーがわりとあっさり自らを切り捨てるくだりがよくわからなかった。直前になにかあったっけ?

TARSは見た目というよりはキャラクター性でずいぶん既視感があるのだが、頭だけでなく体も張れる、超万能ナイスガイだから許す。走り方がたまらない。
ショートカットのアン・ハサウェイ綺麗だなぁ。

孤独で冷たいシーンが続くので、寒い日に見るのはオススメしません(ますます寒くなる⛄)
あお

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