だい

サタンタンゴのだいのレビュー・感想・評価

サタンタンゴ(1994年製作の映画)
2.3
クレイジーなくらい長い7時間18分。

評価の高い映画だけど、
ごめん。
僕には「クレイジーなくらい長い」ことだけで評価されてる映画。
としか最終的に思えなかったのだ。


絵作りは綺麗だよ?
うん、それはわかる。

長さを規制しないがゆえにできる表現も、
まあわかる。


人生ってのはさ、
実際に何か起こっている時間よりも、
その前後にある「何もない」時間のほうがずっと長くて、
だからそれを、

その前後まで含めて撮っちゃおう!
とか。

わかるんですぅぅ。

でもさ。


俺ら別に「何もない」時間が見たくて映画観てるわけじゃないんよ!!

むしろ「何か」のほうを見たくて映画観てるんだよな!


その映画の本質を無視したら、
それは表現のエゴに過ぎないと思うんだよな。


たぶんサタンタンゴは、
空白をカットして2時間くらいのストーリーにしたとしたら、

こんなん面白くも何もないストーリーよ??


それをただ空白の時間をくっつけて、
それでこそ表現できることもあるのはわかるけど、

だったらさ、やっぱそれはただ、
長いことだけに価値がある映画だよ。


いくつかのプロットを繋ぐ、
酒場でのタンゴの円舞。

そして村人たちを円状に映すカット。


人生は円環であって、
物事は繰り返す。

希望も、絶望も、
罪も、無垢も、
生も、死も。


猫の死と、
人の死。

繰り返す。繰り返す。



そんなテーマもわかるけど。

でもやっぱり面白くはない…
面白くなさも繰り返すのだ。
だい

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