クレイジーなくらい長い7時間18分。
評価の高い映画だけど、
ごめん。
僕には「クレイジーなくらい長い」ことだけで評価されてる映画。
としか最終的に思えなかったのだ。
絵作りは綺麗だよ?
うん、それはわかる。
長さを規制しないがゆえにできる表現も、
まあわかる。
人生ってのはさ、
実際に何か起こっている時間よりも、
その前後にある「何もない」時間のほうがずっと長くて、
だからそれを、
その前後まで含めて撮っちゃおう!
とか。
わかるんですぅぅ。
でもさ。
俺ら別に「何もない」時間が見たくて映画観てるわけじゃないんよ!!
むしろ「何か」のほうを見たくて映画観てるんだよな!
その映画の本質を無視したら、
それは表現のエゴに過ぎないと思うんだよな。
たぶんサタンタンゴは、
空白をカットして2時間くらいのストーリーにしたとしたら、
こんなん面白くも何もないストーリーよ??
それをただ空白の時間をくっつけて、
それでこそ表現できることもあるのはわかるけど、
だったらさ、やっぱそれはただ、
長いことだけに価値がある映画だよ。
いくつかのプロットを繋ぐ、
酒場でのタンゴの円舞。
そして村人たちを円状に映すカット。
人生は円環であって、
物事は繰り返す。
希望も、絶望も、
罪も、無垢も、
生も、死も。
猫の死と、
人の死。
繰り返す。繰り返す。
そんなテーマもわかるけど。
でもやっぱり面白くはない…
面白くなさも繰り返すのだ。