すずす

サタンタンゴのすずすのレビュー・感想・評価

サタンタンゴ(1994年製作の映画)
4.0
1994年製作、翌95年に東京国際映画祭で上映された、7時間超えの異色作。

モノクロ、長回しで、ハンガリーの貧しい田舎町の住民が都会に移っていくまでの二日間が多角的に描かれます。

鬱陶しい秋の雨。農村の土地はぬかるんでいる。
ドラマは約10名、謎の2人が村に戻る前日に始まり、2人が村人8名とフタキを町に連れていくまで、
徹底した長回しで、特に、室内での固定撮影と、登場人物が歩く移動撮影(ステディカムの多様)が大きな特長です。
また、村人のドラマの大部分を、飲酒場面が占めています。

構成はチャプターに分かれ、登場人物の視点を変えていく事で、同じ物語が一部重複して、多角的に描いています。

撮影と構成が独特で、とても個性的な映像になっています。

また、謎めいた2人と警察のやり取りは、国家による人身管理的でもあります。この辺りは、原作ではどう描かれているのでしょう。
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