desperadoi

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌のdesperadoiのレビュー・感想・評価

5.0
 金も無いし家も無い。売れないデュオの相方は身投げするし、知らないおっさんにまで殴られる。運命の女神は猫のように気まぐれで、人生はなかなか上手くいかない。だけど明日こそは良いことあるかも…

 いつもの意地の悪さはどこへやら(もちろんゼロではないが)、そんなコーエン兄弟の声が聞こえて来そうな作品。どこか楽観的で緩やかな空気が心地好く、いつまでも続いて欲しいと思わせてくれる。特にシカゴへのロードムービー的なパートのグダグダ感と言ったらない。やる事なす事裏目に出てしまい不貞腐れた態度を取るルーウィンだけれども、彼の演奏からは音楽への偽らざる情熱が伝わってくる。
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