映画館で見てたら金返せ!と叫びそうになったかも、というくらい自分にとってはダメだった。
元のドキュメンタリーを先に読んでいたから、だいぶ変えてると思ったし、本には書かれてなかった虐待の見えざる部分、密室で子供だけでいて、あくまで想像しかできないところだけをしつこくしつこく描いて映像化した感じ。
それで90分。
それならあと30分かけてもっと深く作ってほしかった。
本を読んでない人はもっとわかんないと思う。あれでは何日放置されてるのかも全くわからないし、夫はどうした?とか、誰が来たの?とか、何でガムテープ貼ってたの?とか、そもそも最初は幸せだったのに何でこうなった?とか一切描かれてない。
ひたすら妻ひとりだけが悪かったかのよう。
そんなのはテレビのニュースだけ見れば誰でもそう思うんだから、ニュースだけではわからないことを描くべきでは?
虐待部分だけをクローズアップして、いったい何が表現したかったんだろうか。
冒頭とラストの象徴的なシーンや、わざと頭を切ったり、あえて表情を映さないカメラワークにもきっと意味があるんだろうけど、全く伝わらなかった。