みあね

子宮に沈めるのみあねのネタバレレビュー・内容・結末

子宮に沈める(2013年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

我が子へのネグレクトを描いた、社会問題提起型の作品。2010年に起こった大阪2児餓死事件を基に創られている。

今作は離婚を期にキャパシティが超えてしまい、独りでは子供達を守れなくなってしまった母親のもたらした結末を、覗き見のようなカメラワークで映し出している。中盤からはただただ放置された子供達が室内で過ごし続ける映像となる。結末は…

大阪2児餓死事件が基にとは言うが、母親像や実際に行った行為、亡くなる順番、死因等どれも違う。この映画は観る人によっては同情や一部の共感を得るが、実際の事件は懲役30年が確定している。その年数が事件の惨さを現していると思う。自分の想像だが、事実通りには日本の放送コード的にも無理だろうし、ただの虐待ビデオに成り下る。観る人に何かを感じさせる意味合いを持たせる為にこのような設定にしたのだと思いたい…

この作品を観て感じた事は、家族を持つ事への責任。自身が子供のままでは何も上手くいかないという事。命に対しての責任と自身のキャパを自他共に理解して欲しい…母親だけが悪ではない。父親も、家族も、近隣も、社会も、全てにおいてほんの少しでも良いから優しさをかけて欲しいと思った。
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