とにかく気が滅入るような、最後まで見ようという覚悟がないと見るのをやめたくなってしまうような映画だ。
作る料理の手間、着るもの、家の広さや間取り、散らかり方。実に細かいところまで描かれ彼女たちの環境とその変化を示される。
未就学児の子供の世界の全てである家だけを舞台にBGMもほぼなく、淡々と彼女たちの変わりゆく日常と結末を映す。
似たテーマでは「誰も知らない」が有名だが、あれを人間関係含めたストーリー性をもつ映画とするなら、これはセリフもBGMもほぼなく鑑賞者の眼前に突きつけるような映画である。他人事と思えないのか怖い。