超絶激重映画。
幸せになるはずだった家庭から、育児放棄まで至る様をリアルに見せれらる。
実際に大阪で起きた、育児放棄による2児餓死事件がベースとなった。
とにかく淡々と、見ていてただただ辛い時間が流れる。
子供の視点という意味で少し前の「フロリダ・プロジェクト」に少し似た部分がある。
何が母親をそうさせてしまったのか。
母親だけが悪いわけではなく、本来“ちゃんとしているべき人たち”が文字通りちゃんとしていて、共助の環境・社会であったら確実に防げたであろう惨劇。
夫が家庭をもっと大事にしていたら、友人が正しい道、正しい形でアドバイスをあげていたら、もっと外部の助けが充実していてそれをちゃんと活用できる視野があったら…
本作の家族のような人達を社会がちゃんと救えていればとどうしても考えてしまう。
この点は「岬の兄弟」を思い出す。
本当に、誰しもがこうなってしまう可能性を孕んでいると感じる。
他者に対して良い影響を与えられる人間でありたい。
作品とは無関係だが、
本作のFilmarksのレビューにおいて、「胸糞悪いから」「鬱映画だから」という理由だけで低評価をつけているレビューが散見される。
胸糞が悪いのと作品の質は全く関係ないので、健全な目を持った映画好きの皆様はFilmarksでの⭐︎にとらわれず、是非一度観ていただきたい一本。良作。
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