大学生の頃、ネグレクトを経験した男の子と交流を持っていた。
役所の人間が男の子の家庭を不審に思って自宅訪問し、ネグレクトが判明した。
そのとき男の子は11歳。
学校には行かせてもらっておらず、年齢とはおよそ不釣り合いな小さくて貧相な身体をしていたという。
話せる言葉も同年代の子と比較すると圧倒的に少ない。
「死ね」「バカ」「消えろ」といった言葉だけはよく口にしていた。
彼いわく、お母さんにいつも浴びせられて覚えたのだという。
この作品を見て彼と過ごした日々を思い出した。
この作品の基となった事件の子どもたちは救われなかったけど、一人でも多くの子どもが救われることを願ってやまない。