あまりにもキツすぎた。
実際に2010年に起きた大阪2児餓死事件を元に、ある一人の女性が結婚をして子供を産んでから育てていく過程で、ネグレクトとなっていく過程を描いた社会的作品。
着色したストーリーも説明台詞も無く、女性(母)と女児(3歳ぐらい)男児(1歳なるかならないか)3人の日常が淡々と映し出される。また、隠し撮りしてるようなカメラ位置と、とろけるような映像の美しさがあって、その違和感がその先どうなるのか知ってる身にとっては、とても重く辛く痛い。正直、直視できないというか、ずっと目を顰めるような感じで、異常なまでのリアリティと残酷さが心に突き刺さる。
赤に対する異常なまでの執着も含め、大阪2児餓死事件の悲惨さを、これ以上に無い程に、最大限表現している怪作である。
これは、後世に残る残らないではなく、残さないといけない作品。