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グランド・ブダペスト・ホテルのchiiiiiのレビュー・感想・評価

4.5
何回でも観れる!
衣装可愛い!音楽素敵!
テンポの良い展開にすっかりあの世界に連れて行かれていた。
どこで切っても絵になる映画。
まるでどこかにこの国がこのホテルがあるかのような、不思議な感覚だった。逸話のような伝説のような話。
真実を知るのは二人だけ。さらに言えば、その読んでいる本の真実を知るのは作家のみ。

ロビーボーイのゼロとコンシェルジュのグスタヴのからくり物語。
無駄な要素がなく、どんどん進む。スピード的にはかなり速く感じた。多くのシーンでもいそいそとしている人が多く、走ってる姿や食べている姿、話のテンポもアップアップ。それが心地良かったりもする。

グスタヴの印象が最初と最後でかなり変わった。彼の性格が変わったわけでもないし、なんなら突き通してるのに、ゼロとのやりとりや周りとの付き合いを見て彼の良さが感じ取れる。上手に生きているようにも見えるけど、不器用でもあったり、愛らしいキャラクター。

逞しさと可愛さを兼ね備えたゼロ。そんでもってものすごく誠実。肝も据わってる。良い子の代名詞だよ。家族と悲しい別れをしているゼロだから、グスタヴは父のように慕っていたんだろうな。

グスタヴの家族ってどうなってるんだろうとふと思った。もしかするとゼロと同じように、悲しい背景があるのかも?

遺産相続問題に巻き込まれる二人だけど、戦争や感染病という誰も逃れられない壁にもぶち当たる。生きるって難しい…

あのコンシェルジュたちの華麗な電話繋ぎ、楽しいこと楽しいこと。無限に観ていられたな。

エンディングのマンドリンかな?速弾きと小さいキャラクターのダンスがめちゃくちゃに可愛い!

「作家とは無から有を生み出すのではなく、作家と知られると自然と物語が集まる」

実家で父と鑑賞
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