絵本の中の世界のような色彩豊かでおしゃれ可愛い映像と、コメディの中に毒っ気や寂しさを感じさせるストーリーのバランスが絶妙。頭を空っぽにしてただただ画面の可愛さを楽しむもよし、ストーリーに込められたメッセージを考察するもよし。画面のアスペクト比でそれぞれの時代を表現する演出もすごく新鮮で面白かった。
1度観ただけではこの映画を理解し切れなかったのですが、町山智浩さんの解説を読んでかなりすっきりしました。(モヤモヤの残る方は是非！→ http://miyearnzzlabo.com/archives/18434 ) この映画のモデルになったという作家シュテファン・ツヴァイクの作品をこれを機に読んでみようと思います。
誰かが誰かの想いを受け継ごうとすることの尊さ。その尊さをいとも簡単に奪ってしまう戦争という悲劇。ファンタジーな世界の中にしっかりとした反戦のメッセージを感じる、奥深い作品でした。
