吉良吉影

グランド・ブダペスト・ホテルの吉良吉影のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

豪華ホテルの常連が殺害され、グスタブが遺産相続を巡り容疑者として追われる話。彼に付きっきりだった純粋なベルボーイが愛おしかったが、戦争の難民という背景は重い。1932年はドイツの動きが活発になってくる時代でもあり、「ファシズム」というキーワードも出てきたが、不穏な戦争の空気が流れているようにも感じた。
牢獄からの脱獄やロープウェイ、雪山での追走など独特なカメラワークやミニチュア撮影?を駆使していたのが特徴的。

「なぜわざわざ監視官の寝床の上を歩くんだ、、、」

可愛らしい小物やセット、映画全体を通してピンクが印象付けられてウェス・アンダーソンの世界観が出来上がっていた。コミカルな演技と時代が交差する少し複雑な脚本で良かったが、テンポ感が少し気になった。
吉良吉影

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