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グランド・ブダペスト・ホテルのEyesworthのレビュー・感想・評価

4.6
【絵画的世界観のホテル物語】

2014年にベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した、ウェス・アンダーソン監督が手がける豊かな色彩と美しい音楽が魅力の絵本のページをめくるような芸術的映画。

冒頭女性が一つの本をめくる序章から始まり、年老いた老作家が若き日を回想。かつて栄華を誇ったグランド・ブダペスト・ホテルを訪れた際に居合わせたミスター・ムスタファとの会話でホテルの意外な事実を知る…。
という入れ子構造。
そして舞台は1932年の架空の国ズブロフカ共和国の美しい山々に囲まれたヨーロッパ最高峰のグランドブダペストホテル。そこには究極のおもてなしを信条とするムッシュ・グスタフ・Hという伝説のコンシェルジュがいた。ある時、懇意にしていたマダムDという女性の訃報を聞き、ベルボーイのゼロ・ムスタファと訪れたところ思いもよらない莫大な遺産相続争いに巻き込まれてしまう。ホテルの威信と自身の名誉を回復するため、彼らはヨーロッパ中を駆け巡り、謎の解明に奔走する…。

ウェス・アンダーソン監督の映画を見るのは初めてだったが、一目見ただけで独特の世界観を持っていることはわかった。展開がコマ送りのように早いので理解が追いつかない点もあったが、ユーモラスな脚本と絵画のような映像美のお陰で90分飽きずに心踊らされた。他の作品も見てみたくなった。
あと、チョイ役で出演していたレア・セドゥがとても美人で何より良かった。
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