チッコーネ

スパイな奴らのチッコーネのレビュー・感想・評価

スパイな奴ら(2012年製作の映画)
2.7
『レッド・ファミリー』と同時期の作品だが、こちらは「北のスパイはつらいよ」というコメディ節全開…、デティールにリアリティがある場面は、結構笑えた。
いくら元同胞とは言え、こんな映画を作っていいのかしらと思うほどだが、メインキャラには「特殊訓練上がりゆえ、喧嘩はやたら強い」という長所もあり、アクション場面は本格的。
「寝返った後の活動については、想像に任せる」という締め方に、いくばくかの慎みも感じられた。
総じて娯楽作だが『韓国映画でしか描けない素材をフル活用した料理』をサーヴできるのは、やはり強味と思わされる。
本作にも家族の美談でまとめたがる傾向が見られたが、主人公と家族(特に妻)との関係描写はあまりに通俗過ぎて、不快が勝る。