このレビューはネタバレを含みます
悪くはないんだけど家族で旅をする意味というか目的というか、その辺りがいまいちよくわからなかった。
おじいちゃんは何故今になってトルコに家を買ったのか?
何故家族全員でそこに行こうとしたのか?
もうすぐ死ぬとわかってたから家族で故郷に行きたかった?
その理由作りのために家…実際は壁だけの家…を買ったのか?
子どもたちも、小さかった頃のエピソードとかを交えて話が進むにもかかわらず、大人になってからの存在感が弱すぎる。
多分ギクシャクしてるんだろうなぁという想像はつくんだけど、その辺りのエピソードが一切ないので、旅を通して絆を深めていくというプロセスが全然楽しめなかった。
私は○○人だから…っていう、自分の人種に対する思い入れとか誇りといったものも、日本人には若干理解し難いものがあるように思う。
あと、ヨーロッパの映画観ると毎度思うんだけど、ヨーロッパ人の感情表現がすごく苦手。
なんでイライラしてんの?
感情表現が理解できないからジジイがいい人なのか悪い人なのか、優しいのかそうでないのか、ユーモラスなのか頑固なのかさっぱりわからない。
とりあえず、みんなで旅をする意味がもう少し明確で、今現在家族同士がどういう状況にあって、この旅を通して何を得たのかがはっきりわかれば、もっと面白かったのにと思う。
それともこれは、旅を通して得た家族の再生の物語なんかじゃなく、民族的な意味を持ったストーリーなんだろうか…。
だとしたら最初から理解できないので、もう勝手にしろ。