しろくま

クルードさんちのはじめての冒険のしろくまのレビュー・感想・評価

3.7
《私はイーブ。原始人》
〝これが私の家族クルード家。私達はいつも真っ暗の洞穴の中にいるの。洞穴の外は危険がいっぱいで、食べ物を探すのも大変。私達が生き残ってこられたのはパパのおかげ。パパは強くて…〟

〝パパは頼もしい〟って言うのかと思ったら、〝パパはルールにうるさくて、新しいものはダメ。好奇心もダメ。楽しいことは大概ダメ〟って言ってばかりで息が詰まる。そんなパパをうっとおしいと感じているイマドキの女の子イーブが、父に逆らって夜遊びをして出会ったガイは、新しいことをどんどん取り入れるパパとは正反対の男の子。

彼の話だと、もうすぐ地割れが起きてこの世界は終わるんだって。炎と熔岩に飲み込まれてしまう前に高い山に逃げようっていう話を聞いても、信じられっこないよね。しかし本当に地面が揺れて、住んでいる洞穴が崩れ…。ここに留まっているのは危険だと気づいたクルード家&ガイの冒険の旅が始まるっていう展開。

〝マダガスカル〟を作ったスタッフだけあって、動物たちの動きや表情がめちゃめちゃ可愛いし、旅の途中の風景も異世界に迷い込んだように神秘的。家族が力を合わせて、いろんな障害を乗り越えて新天地を目指すのだけど、今までのルールや常識では解決できないことばかりで…。ハラハラ展開の連続で目が離せない。これは面白い。

DVDには、短編アニメ〝ベルトの洞穴日記〟(ガイのサイドストーリー)と未公開シーン集が収録。続編の〝クルードさんちのあたらしい冒険〟も気になるね。テレビアニメ化の企画もあったみたいだけどどうなったのかな?あれだけ個性豊かなクルード家の面々だから〝はじめ人間ギャートルズ〟みたいな何気ない原始人の日常の話でも十分面白いと思うけどね。

視聴メモ:2023.09.15/140/図書館DVD(吹替)
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