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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのスペクターのレビュー・感想・評価

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最初見て面白かったけど、これが「スター・ウォーズ」と比較されて騒がれていることにピンと来ず、大げさだと思っていた。ジェームズ・ガンを知るまでは…。

当初「スーパー」の監督だとか全く気付かなかったのはもちろん、どんな作風でどんなキャリアを歩んできたか、製作背景を知れば知るほどこの人に好感を抱いた。
ホドロフスキーがかつて作ろうとしていた「DUNE」で扱われたもう一つのSF映画の可能性を押し広げたとかも後に知った。

主人公が持ってるウォークマンに入っている60~80年代のポップな曲が全編に渡って流れるタランティーノ的なサウンド使いのSFオペラってのは確かにこれまで見たことない革命的なアイデアかも。っていうかタランティーノが好きな自分にとってこの映画を嫌いになる要素は無かったのかも。

クリス・プラットってこの時はまだほとんど有名じゃなかったんだ。ゾーイ・サルダナも「アバター」ではヒロインだけど、全然素顔じゃなかったし。バウティスタもアメリカのプロレス興味ない人からすれば誰?だろうし。比較的有名だったブラッドリー・クーパー、ヴィン・ディーゼルはアライグマと木人間の声優という。

キャラクターもほぼ無名だったことを考えるとよくこれでGOサインが出たなという蛮勇さ。「ダークナイト」で確立したシリアスなアメコミ映画路線とは相反する陽気さ、コメディー要素の多さを考えても新たな挑戦だった。けどそれがセンス・オブ・ワンダーだったわけで。
あと最終決戦前のピーター・クイルの演説は多くの観客に刺さっただろう。
結果恵まれなかった負け犬とされてきたガーディアンズはヒーローになり、愛されるチャンスを見事に掴む。

宇宙刑務所とはいえ男女一緒くたに収容されるの?とか気にはなったけど、まあ許容範囲ってことで。
最後、ピーターの出自であることが判明したとき、「何だよ、結局お前も特別な奴だったのかよ」って思ったけど、これは続編で詳しく明かされることなる。

喜べ、今は世界中でお前達は知られて、愛されているぞ!

最後に、流れる曲の中で一番好きなのは、ちびまる子ちゃんのテーマソング「踊るポンポコリン」のAメロの元ネタRedboneの「Come and get your love」
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