MINAMI

無常のMINAMIのレビュー・感想・評価

無常(1970年製作の映画)
4.3
実相寺昭雄監督

デートでは絶対に観てはいけない映画ランキング4位。

仏教×近親相姦×無

独特なカメラワークが映像の不安感を煽る。
仮面をつけた2人はそれから始まる。
境内で繰り広げられた、仏と無の争いが個人的ベストシーン。

その境内のシーンを思い出せる限り書き連ねると、、極楽に快楽はない、快楽はまさに欲を満たすこと、それはつまり悪に他ならない。ある種の仏教的観念から、地獄と天国を捉える。そこにマサオの”無常”が対抗する。地獄の苦しみは痛いほどに感じられるのに、天国に見えるのは陽が昇るようなただそれだけの場所だ。快楽のない極楽に何がある?それは無だ、仏の正体は無への招待に他ならない。それを君たちが涅槃と呼ぶのであれば、意識は一体どこにいくのだ。つまりは無に、無に収束する。無に収束するであろう現実の後に天国も地獄もない。そのような無秩序に人はどうやって生きていける?
別に人は生きていく必要はない。的なことでした。

無常に駆られる青年に共感する、深夜2時。
先のことは誰にも分からないから無が1番の正論だと今日も明日も思い続けているよ。はい、おやすみ〜
MINAMI

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