タカナリ

ミケランジェロ・プロジェクトのタカナリのレビュー・感想・評価

4.0
ジョージ・クルーニー監督・脚本・製作・出演作品。

第二次世界大戦時に、ヒトラーによって強奪・破壊されそうになっている重要な美術品・文化財などを奪還・保護しようと試みた特殊部隊の実話をもとにした作品。

見終わった後は、美術品や歴史的建造物に対する見方が変わります。美術品をいつでも見れて、美しさを感じられるのは、それを守ろうとしてくれた方々のおかげです。
戦争映画やドキュメンタリーを見た時も思ったりしましたが、今回はそれに感謝の気持ちが入りました。
守ってくれてありがとうございました。

美術品救出部隊「モニュメント・メン」は、最初から上手くいってたわけではありません。
戦争真っ只中なのに敵とは戦わずに、美術品の奪還と保護をしようとしてますから、当然バカにされます。
そんな彼らが大量の美術品を見つけ、回収し、次第に協力してくれる人が増えていくのは嬉しかったですね。こういう人達が芸術を守ってくれたからこそ今の芸術があります。
正直彼らはもっと知られても良いと思います。教科書に載せるべき。(もう載ってる?)

衝撃的で許せなかったのは、ナチスが最終的に美術品を燃やしていた事。愚行過ぎます。歴史を重んじる事が出来なくて非常に可哀想です。
今見ることが出来る美術品、絵画、彫刻などは数多くありますが、ここで消失してしまったものも多くあるのでしょうね。
この罪はいくら戦時中とは言え許すべきではありません。
そもそも、強奪した美術品で美術館を作るという発想が理解出来ない。

個人的に注目なのはビル・マーレイ。
良いキャラクターでしたし、ボブ・バラバンとのコンビの掛け合いが面白かったです。