真っ黒こげ太郎

モンスターズ・フォレストの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

モンスターズ・フォレスト(2011年製作の映画)
3.8
「モンスターズ・フォレスト」…
それは、「”悪魔のいけにえ”系映画」と「怪獣映画」を組み合わせた、全く新しいB級映画…。
って、まったく新しすぎるだろ!wwww斬新すぎるわ!!!www



1999年12月31日。
山奥で新年を祝いにやってきたバイロン一家。

無事2000年を迎えテント内でお休みしようとしていたが、突如現れたキチガイ一家に取っ捕まって監禁されてしまう!!!
キチガイ一家ことクロフォード一家は、バイロン一家の一人娘であるクラリッサを花嫁にするつもりのようだ。
反撃に出るも、メチャ強な父親が殺されてしまい、バイロン一家!!!絶体絶命!!!

しかし、すったもんだの最中、2000年に一度目覚める巨大昆虫怪獣、ミレニアム・バグが目覚める!!!(えぇ!?w)
ミレニアム・バグは狂人一家を襲撃!!!隙を見てバイロン一家は逃げ出すが…。



とある一家が山奥で狂人一家に襲われる…所に2000年に一度現れる巨大怪獣が現れるモンスター・パニック・ホラー!!!

何やらCGを使ず、ちゃんとした着ぐるみを使った巨大怪獣パニック映画らしく、気になった作品。
制作会社も「NO CGI FILMS」なる会社名!制作陣、やる気満々だなぁ!www

しかしまぁ、このご時世にCGなしの特撮怪獣に挑んだのも凄いが、実際の内容はもっとぶっ飛んでいた!?
本作は最初から50分位までは所謂「悪魔のいけにえ」や「ヒルズ・ハブ・アイズ」を足して割ったみたいなキチガイ一家系のホラー映画になっているのだ!!!w
そして55分を過ぎた辺りで「この映画の主役はワシじゃああぁぁーーー!!」と言わんばかりに怪獣が大登場し、(数名を除いた)キチガイ一家を吹っ飛ばし、すったもんだのモンスターパニック映画展開になだれ込んでゆくのだ!!!
いやいや、何度も言うが、斬新すぎるよ!!!wwwww


そんな、怪獣映画にケイン・コスギさんのカンフーを混ぜる以上にぶっ飛んだ悪魔合体を果たした本作だが、正直最初のキチガイ一家展開は余り上手くない感じがする。
(ってかまだ「FINAL WARS」の件引きずってるのかよ!いい加減にしろ!)
グロシーンこそあるが数は多くないし、狂人一家に反撃してるのかなすがままにされてるのかハッキリしないのが難点。
狂人一家と戦ってるのか、モンスターから逃げるのかどっちやねん!!!

設定も突っ込み所満載で、「いけにえ」系のお話に無理くり怪獣映画をぶち込んだ所為で設定も粗多し。
1000年に一度起きて、約6時間しか寿命が持たないって、どんだけコスパ悪いねん!!!w(コスパなのか!?)

正直、今作は怪獣映画とスプラッターホラーの二兎を追って中途半端でどっちつかずになってしまった感は否めない。


でも、俺は荒っぽいなとは思いつつも、結構楽しんじゃった!!

前半部分を除けば映画自体はテンポも良く、CGを使わない怪獣描写や特殊メイク等は見応えあり。
ミレニアム・バグはしっかり着ぐるみで表現し、ミニチュアの建物(ボロ屋や廃屋だけど)をぶっ壊す場面もしっかりある。
暗さや撮り方、合成等で誤魔化してる所もあるけど、怪獣の造形や特撮を駆使した破壊描写は良く出来ています。
また、怪獣が人を喰らうシーンでは特殊メイクを使い、良い感じにスプラッター!

話も色々と詰め込んであるので飽きはせず、主役的なキャラがいないので誰が生き残るか分からないのも良い。
また、怪物に襲われた狂人の1人が死ぬ以上にエライ目に遭う被害者逆転描写や、生き残った狂人が対局を左右する事になるのも面白い。

また、途中でこの手のB級映画ではよくあるイカレ学者が登場し、キチガイ一家と絡む展開は中々珍しかったね。(ちょっとした絡み程度だけど。)
クライマックスのバグとのラストバトルも盛り上がるし、そこからのオチもベタだが良い感じだった。


正直、個人的にはこの手の怪獣映画は前フリとして流れる人間側のドラマに乗れず、余り楽しめない事が多い。
しかし、本作はべたな「いけにえ」系ベースな分、個人的には割と乗りやすかった…ような気がする!w


映画自体は割と荒い出来かもしれんが、特撮やホラーをブッ込んだ内容ながらも、CGなしでしっかりスペクタクルやグロを描いたボンクラ精神溢れる内容で、俺は割と好きでしたw

万人にはオススメはしないが、モンスター、着ぐるみ怪獣、キチガイ一家、スプラッターが好きなら観ておいても損はないんじゃないだろうか。w
無論、期待はしちゃ駄目だけどね。w