MasaichiYaguchi

劇場版 トリコ 美食神の超食宝(スペシャルメニュー)のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

2.8
「週刊少年ジャンプ」で2008年25号から2016年51号まで連載された「トリコ」も、或る意味ジャンプの王道少年漫画だと思う。
漫画誌のグルメ作品というと、料理の味を競う対戦物が多いと思うが、この「トリコ」の場合は、「食材」を求めてのアドベンチャーや、グルメ界を牛耳ろうとする「美食會」との壮絶な戦いが中心となって展開していて、他の作品と一線を画している。
そして、その「食材」を求めての戦いでは、「友情・努力・勝利」のジャンプ三大原則が柱としてあって、トリコの良き相棒・小松との絆や、時に敵対することもあるが、ココ、サニー、ゼブラ、そしてトリコの「美食屋四天王」の熱いチームワークも描かれる。
この映画のテーマは、「美食神・アカシアのスペシャルメニュー」。
トリコたちは、「ハングリートライアングル」という巨大な竜巻を潜り抜けて、絶海の孤島・旧第1ビオトープ、通称「アカシアのキツチン」で、アカシアが秘匿した「幻の食材」と「スペシャルメニュー」を求めて、「美食會」が放ったGTロボや、元美食會特別料理顧問・ギリムとの死闘を繰り広げていく。
果たしてトリコたちは、アカシアの「幻の食材」や「スペシャルメニュー」を手に入れることが出来るのか?
本作には、鉄平や節乃、リン、十夢、一龍、茂松、次郎、ゾンゲ等の主要キャラクターは勢揃い登場し、夫々の見せ場で持ち味を発揮している。
どんなに極上の食材を使い、どんなに超一流の料理人が腕を振るっても、侘しく一人で食べたら美味しくない。
仲の良い人たちとワイワイと、楽しく美味しいものを食べたら、きっと心も満腹になると思う。
そんな当たり前のことを、この作品は子供にも分かるように見せてくれる。
それでは皆さん、美味しいものを家族や友人と食べる時は、一緒にご唱和を!
いただきます!!