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死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実のrexsolusのレビュー・感想・評価

3.6
 ちょっと前になるが、NHKで、日本からスイスに行き安楽死を選んだALSの患者さんとその家族を追ったドキュメンタリーを見た。その死の瞬間までがそのまま放映され、大きなインパクトがあったのを覚えている。スイスでは安楽死の幇助までだが、ヨーロッパでは医師が直接手を下すことまで合法化されている国もあるようで、やはり社会問題化はしているらしい。この映画はたまたま見つけたのだけど、アメリカに130名以上の尊厳死を幇助した医師がいたことを初めて知った。それも堂々と裁判にかけられることを繰り返し、人間の自らの死を選ぶ権利をメディアに訴え続けながらである。自死を大罪とするキリスト教系の倫理観も根強そうなアメリカでは、そう簡単には合法化されないだろうが、安楽死については世界的にこれからも真剣に議論し続けるべき課題のひとつだろう。
 それにしても「オール・ザ・キングスメン」のヒューイ・ロングとか、「グレイテスト・ショーマン」のP.T.バーナムとか、アメリカには映画を通じて初めて知る、興味深い強烈なキャラクターがいろいろいるなと改めて思う。
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