takumi

死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実のtakumiのレビュー・感想・評価

3.8
死を待つだけの、絶望している人達に対して手を差し伸べる。
それは殺人か医療なのか。
医者は命を延ばすのが仕事ではないという信念で「命の専門家」である医者がすべきなのは患者の想いに寄り添うこと。
そういう考え方はわかるような気がします。
別に障害を持っている人の命を無差別に奪っているのではなく、みんなこの先の長い苦しみに耐えられなくなった人達です。
それでも、それをわかっても尚、それが正解かは自分自身わかりません。
医者がそこまでする権利はないというのもわかるし…

本当に難しい問題だけど、現実に大変な想いをしている人達がたくさんいるのだから、議論を絶やしてはいけないんだろうと思いました。
日本ではそういう問題、議論されているんでしょうか…
目を逸らしちゃいけないんでしょうね。

それにしても、130人という数字はスゴい。
130人目は自ら手を下して裁判で有罪になりますが、その結果をわかっていながらあえて行ったんだろう。

どちらにしてもみんなが納得する制度やルールはできないんでしょうね。
100点がない問題は難しい。

わかってたけど考えさせられる映画でした。
アル・パチーノも歳取ったなぁ…寂しい。
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