Same

発情アニマル/発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978のSameのレビュー・感想・評価

3.5
全然、絶品ポルノじゃねえ!!(笑)

この作品は『鮮血の美学』と並ぶレイプリベンジの金字塔と呼ばれる作品。
キャッチコピーにもあるようにこの作品、日本ではポルノとして公開されたんですね。当時はとりあえず裸もいっぱい出てくるし、よくわかんないジャンルだし、ポルノとして売っちゃえって感じだったんでしょうかね。というか、当時のポスターよく見てみると適当なことがいっぱい書いてあって素敵(笑)

”肉のしたたりをひっさげて“ってどういうこと??
しかも主人公は処女って感じでもなさそうだったけど(笑)

ただし、邦題はなかなかハイセンスだなあと思います。原題は『I Spit on Your Grave』。「お前の墓につばを吐く」ということでリベンジってことがわかりやすいパンチのあるタイトルですが、『発情アニマル』っていうなんだかよくわかんないけどいかがわしい狂気的な雰囲気(笑)がずばっと伝わるタイトルはお見事。ついでに人着写真風の色も良いですねえ。

【あらすじ】
避暑地の別荘を訪れた女性作家を4人の若者が襲う。凌辱の果てに彼女は血みどろの復讐を決意する……。

鑑賞してみるとやっぱりポルノ要素は少なめですが、『鮮血の美学』よりレイプシーンが凄惨。『鮮血の美学』ではあまり見えないようにしていたあたりが、唐突に始まり長々と描かれていてかなり嫌悪感です。
「おい、なに色気振り撒いてやがんだ、俺たちを誘いやがって」
っていう、こういう映画に必ずあるレイプに至るくだりがほとんどありません。本当に田舎の暇を持て余した若者が思いつきで行動したという感じで、映画としては唐突感があるものの妙にリアルでやな感じ。

後半はこれまた唐突にリベンジ開始。これも生々しいやり方で、じっくり描いてくれます。風呂場で〇〇〇をカットされるのは長々とうめき声が続いて嫌な感じ。自分をレイプした相手に対して裸になったり誘惑したりと、なかなか演技派の工作をしていきます。ボートで斧を振り上げて迫るシーンはかっこいい。
全体的に演出はあっさり気味ですが、レイプの痛々しさ、リベンジの陰湿さともに高水準のホラーでした。
Same

Same