かのアーネスト・ヘミングウェイが2人の子供と妻を捨てて愛に走った女性マーサ・ゲルホーン。
男よりも男らしい女性。ヘミングウェイが危険を冒して挑む世界にも果敢について行けるという度胸だけでなく美貌も持ち合わせている。実在のゲルホーンも、演じるニコール・キッドマンには及ばないまでも、非常に魅力的な女性だなと思いました。
実は、随分前に観たことを忘れていてのレビューなので、詳細は覚えておらず、2人の出会いとか、共に戦争の中に身を投じて、同じ物書きとして意気投合して行く姿とか、途中までは面白かったのですが、ある時点から、ヘミングウェイの愚行ばかりが際立って、全くもって◯ソ野郎だなと。。。
そもそもゲルホーンが主役なのですが、ゲルホーンがヘミングウェイを経てどんどん成長し、そして精神的にはいつまでもガキのヘミングウェイを追い越して大人の女として、そして戦時特派員として突き進んで行く彼女を描いているので、これで良いのですが、なんとも胸糞悪い男だなという印象が強くて、ヘミングウェイのイメージが崩れ去りました。
そのヘミングウェイを演じたのは、クライブ・オーウェン。この映画の中の胸糞ヘミングウェイをよく演じていたと思います。目がスケベオヤジの目そのもの。
冒頭、年老いたゲルホーンのクローズアップから始まりますが、その特殊メイクがあまりに自然ですごいなぁと思いました。
ニコール・キッドマンも凄く良かった!強く知的で美しく、そして男らしいゲルホーンを強い説得力で演じていたと思いました。